【コラム】事務所創立50周年記念のつどい(弁護士牧野丘)

昨年11月17日、さいたま市浦和区のロイヤルパインズホテルにおいて、当事務所の開設50周年記念式典を開催させていただきました。当日は、当事務所にゆかりの深い250名を超えるご来賓の皆さまに県内外からご参集いただきました。お忙しい中お運びいただいたこと、心より感謝申し上げます。本来であれば、もっと多くの皆さまにお声かけをするべきところ、予算と会場の都合により、ごく一部の方にとどめざるを得ませんでした。たいへん申し訳ありません。

式典は、髙木太郎の開会の挨拶に始まり、日本労働弁護団会長井上幸夫様、自由法曹団事務局長山添健之様、埼玉弁護士会会長尾崎康様からご祝辞をちょうだいし、早稲田大学教授辻内琢也様の乾杯のご発声により開宴しました。

50年の歴史は、大半を動画を含むスクリーン画像にまとめてみました。とりわけ事務所最長老となった梶山敏雄の挨拶に続くOBの皆さまからのお話は、若手弁護士がインタビューしたものを数分ずつの動画にまとめたものですが、一昨年に相次いで鬼籍に入られた当事務所の創設者である宮澤洋夫先生と城口順二先生の思い出なども語っていただき、当事務所の源流を見定めるにふさわしいお話でした。それぞれの先生方へのインタビューは1時間から2時間にわたるもので、編集を担当した元YouTuberの事務局は、かなり思案したようです。今後、事務所内にて皆で全体を共有したいと考えています。

歴史をたどる最後は、この10年間の各弁護士の有様についてでした。私たちは約1年前から準備を始めましたが、毎月1回の定例事務所会議で、各弁護士が自身の振り返りをスピーチしました。その内容を動画などに纏めたものです。かなり昔の写真をどこかから発掘してきたり、BGMにそれぞれのゆかりの楽曲を使ったりして、楽しんでいただけたのではないでしょうか。

50年の歴史は、当事務所にとっては決して過去のものではありません。こうして祝っていただけるのも長く続いたことへの賞賛だけではないと思います。未来へ繋げていかなければなりません。未来にどんな事務所になっているか。人数の多さは、もう何年も前から特徴的なものではなくなりました。歴史が培ってきた「埼玉総合のDNA」を見極めながら、それを時代に合わせて料理していく責務があるのだろうと思います。
そこで、今回の式典で後半は、「事務所の未来」と題して、私たちの理想と覚悟をお示しすることとしました。まず猪股正から、自身の独特の精力的な活動が様々な分野の方々との繋がりによって営まれていることについての感謝のスピーチを行い、引き続いて鴨田譲脚本にかかる若手弁護士たちによる寸劇を披露させていただきました。伝統を自覚しながら、それぞれが感性を磨き世の中のどんな要求にも果敢に応えること、事務所はそれを物心両面で支える基盤であり続けることを志したいという硬派な内容を、おもしろおかしくまとめました。

最後に事務所代表の伊須慎一郎から皆さまへの謝辞を申し述べてお開きとなりました。

1年間の準備は今回の宴開催だけを目的とせず、記念誌の編纂や、資料や名簿の整理と記録化など、それこそ100年の下地作りにも貢献するものでした。当事務所は、個々の感性を磨きつつ、それぞれの成長を保障する事務所であり続けるため、所内全体の配慮深い環境作りに留意していきたいと思います。

弁護士 牧野 丘

(事務所ニュース・2024年新年号掲載)

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