埼玉弁護士会副会長に就任して(弁護士 佐渡島 啓)

弁護士 佐渡島 啓

今年四月から、埼玉弁護士会の副会長を務めています。
現在、埼玉弁護士会には七百名弱の弁護士が加入していますが、この中から会長一名、副会長五名で執行部を構成しています。

副会長の主な職務としては、当番制で弁護士会に詰めて市民からの弁護士や弁護士会に対する苦情に対応したり、裁判所や行政機関等と弁護士会との会合に出席をしたり、あるいは、会員が活動している委員会に手分けして参加することなどがあります。
週末には他の弁護士会等との協議会が設定されていることも多く、それぞれの場で出された課題については週一回の執行部会議で対応を検討しています。

弁護士会が取り組まなければならない課題は無数にあります。
新人弁護士を抱える余裕のある事務所が少なくなっている、原発事故による東電への賠償請求が時効にかからないようにどうすべきか、憲法改正問題にはどのように取り組んでいくべきか等々。

ところが、弁護士会の委員会や行事に参加しない弁護士が年々増えています。
埼玉弁護士会の総会には会員の一割程度しか出席がありません。私も副会長に就任する以前のことを振り返れば大きなことは言えないのですが。

しかし、弁護士会は国家から独立し、官公庁等から何ら監督を受けない自治組織です。
だからこそ、弁護士会や各弁護士が自由に必要な課題に取り組み、権力と対峙する態度をとることもできるのです。
このことの尊さと重要さを肝に銘じ、来年三月までの任期を全うしたいと思います。

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