研鑽を積み裁判員制度の成功を(弁護士 伊藤 明生)

弁護士 伊藤 明生

 裁判員裁判がいよいよこの春から始まります。事務所ニュースをお読みの方の中には裁判員候補者となられた方もおられることでしょう。裁判員候補者に選ばれたからといって,特に勉強しなければならないことはありません。それは一般常識で判断すればよいからです。他方,私達弁護士は勿論そうは行きません。裁判員裁判に携わる弁護士として研鑽を積む必要があります。私も,昨年11月に埼玉弁護士会が企画した裁判員裁判の法廷技術研修を受けました。

 今から20年程前の1988年,大阪府で開催された青年法律家協会の人権研究交流集会の場で,埼玉の弁護士たちが中心となって模擬陪審が上演されました。この模擬陪審のシナリオを収めた書籍も出版されました。この本の題名は「国vs伊藤」。この「伊藤」は私のこと。この模擬陪審に被告人役として参加したため,私の姓がそのまま題名になってしまったのです。

 模擬陪審に被告人役として関わった者として,多少の自信と共にちょっとお気楽に裁判員裁判の研修に参加したのですが,これまでのやり方で法廷弁護活動を行うと講師の方々に悉く注意されました。裁判員の方々に向けて法廷活動を行うことが要求されるのだということを改めて痛感しました。

 これからも一層研鑽を積み裁判員裁判に臨み,裁判員制度を成功させていく礎となることができれば幸いです。

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