言葉の壁(弁護士 鈴木 満)

弁護士になってから、言葉の持つ意味に敏感になりましたが、若者の言葉は難しいですね。「ワンチャン」や「卍」は多義的なもののようで、私は、未だに使いどころがよくわかりません。このように言葉の中には多義的なものもあり、適切な場面で適切に言葉を使わないと、真意が伝わらず、対立が生じることがあるように思います。

日本語同士でも、言葉足らずや言葉遣いが原因で対立が生じるのですから、日本語と外国語であればその傾向はより強くなり、対立が生じやすいと思います。
先日、日本政府の試算では、5年間で最大約35万人の外国人の受け入れを見込んでいる旨の報道が出ました。平均すると1年間で約7万人もの増加です。来日が想定される外国人が使用する言葉も、東南アジアだけでも、中国語、ベトナム語、タガログ語、クメール語、ネパール語などがあり、南米、アフリカも含めれば、さらに多くなります。日本語をある程度話せることを前提に入国を認めることになるとは思いますが、それでも日本人と外国人のコミュニケーションの問題は大きなものになってくるでしょう。

外国人の方の法律相談でも、慎重に言葉を選べば日本語でもコミュニケーションがとれることもありますが、どうしても微妙なニュアンスというものは、なかなか伝わらないことがあります。今後、急激に外国人が増加することが考えられます。よりよいリーガルサービスを提供できるように、今年は積極的に外国語にチャレンジしてみようと思います。

弁護士 鈴木 満

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