コラムコラム-伊須慎一郎弁護士

自民党「日本国憲法改正草案」の下で暮らすのはごめんです。(弁護士 伊須 慎一郎)

弁護士 伊須 慎一郎

7月21日参議院選挙の結果は、憲法改正、原発再稼働、TPP、首切り自由の正社員制度などを推し進めようとする自民党が公明党と合わせて過半数の議席を獲得しました。

自民党改革草案を読む

ところで、みなさんは自民党が昨年4月に発表した「日本国憲法改正草案」と「日本国憲法改正草案Q&A」をご覧になりましたか?
私は最初に読んだ時に目を疑いました。
安倍首相・自民党は、自衛隊を「国防軍」という名実ともに立派な軍隊にして、日本をアメリカと一緒に戦争をする国にしたいようです。
戦争になったら国家のために従順に命を捧げる。日本を戦争する国に変えるためには、国民は元首である天皇を敬い、国旗・国歌「君が代」を尊重しなければなりません。教育の現場でも、今まで以上に国旗掲揚・国歌斉唱の押し付けが正当化され、横行します。それが安倍首相・自民党の考える「普通の国」なのだそうです。

そのような抑圧された社会の中でも一部の人は、政府のやっていることはおかしいと「戦争反対」、「原発再稼働反対」、「生活保護の切り下げ反対」などの集会やデモ行進を行います。政府は社会秩序(平穏な生活)に反する集会やデモだとレッテルを貼って、表現活動の自由を大幅に制限します。大規模なデモに発展した場合には、治安出動といって「国防軍」がわれわれ「国民」に銃を向ける危険すらあります(草案9条の2第3項)。まるで明治憲法に逆戻りで、私たち国民は国家の家来「臣民」ということになります。

これらの内容は自民党「憲法改正草案」のおそろしさのほんの一部です。

学習会の講師活動を開始

私は、私たち国民から平和な暮らしと人権を奪う自民党の「憲法改正草案」には反対です。

私が所属する自由法曹団埼玉支部には約100人の弁護士がいます。今年の2月から、市民団体のみなさんを対象に、憲法学習会の講師として無料で弁護士を派遣する講師活動を開始しました。この7月22日までの半年ほどで、なんと100件を超える学習会の講師依頼がありました。憲法学習会の講師は初めてという若手弁護士も20人を超えました。
もちろん、ベテラン弁護士も頑張っています。わたしたち埼玉総合法律事務所の弁護士も約40件の講師を担当しており、事務所内での改憲阻止の取り組み、結束も日増しに強くなっています。

参議院選挙は自民党の圧勝でしたが、みなさんと一緒に安倍首相・自民党が私たちに押し付けようとしている「戦争するための憲法」を許すことなく、現在の平和憲法を守りぬきたいと決意しています。

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