橋下市長を叱る(弁護士 牧野 丘)

弁護士 牧野 丘

恥を承知で相当口はばったいことを書きます。

何でも序列をつけたがるこの世のなかで、私はなるべく順位にこだわらず、1番になることはむしろ望まずに生きてきたように思います。
決して人を追い抜かず出し抜かず、おもねらず、地位や役職を求めず、財力を競わず(欲しいけど)、競争することを好まず、しかし、オリジナリティを大切にし、人にはまねのできないオンリーワンの知恵を産み出して仕事をすることにはとても強くこだわってきました。

その結果ある程度の役職も任せてもらえましたが、私にとっては地位は決して目標などではありません。無論、いつでも全てがというわけにはいかず、無難に始末する、ということも数多くありましたが、「自分の意味がない」、といやな気持ちになります。

私は、普段はあまり押し出しの強い人間ではありません。
ですが、自分の頭で考え抜いたオリジナリティこそが大事と考え、結果、それなりに誇れる仕事や活動ができてきたように思います。
「ナンバーワンよりオンリーワン」は、既に言い古されたフレーズですが、結果が何よりも重要でありつつ、こういうあり方が許される弁護士の世界に生きていられることに誇りと幸せを感じます。

大阪市長の橋下さん。あなたも弁護士だし誰よりもご自身が個性的だから、その意味は分かりますよね?ですが、学校や教師を競わせたり、幅の狭い思想の中に閉じこめようとしてみたり・・・。
この社会に生きる人々の多くは我々と違っていつでも自分の個性を出しながら生きていけるわけではない。そういう人々をさらに狭い世界に押し込めて、小さな物差しを当てて競争させる。
それで豊かな未来が見えますか?あなたがどんなに得意の弁舌で未来を語ったとしても、その先にあるのは地獄ですよ。

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