先日、運転免許の更新期間を迎えました。この機会に運転免許証に旧姓を併記しようと思い、手続きに必要な書類を確認したところ、「旧姓の併記がされた住民票が必要」とあります。
「住民票に旧姓を併記する欄なんてあったかな?」と思いつつ、駅前の市民窓口に行くと、「住民票に旧姓を併記するためには予め区役所で手続きを行う必要があります。」と言われました。
仕方がないので、住民票の旧姓併記手続きに必要な書類を調べると、「戸籍謄本が必要」とあり、「意外と手間と費用がかかるな…。」と思いながら区役所の窓口を除いてみるとかなり混雑しており、次の仕事に間に合わなくなる恐れがあったため、結局免許更新のタイミングで旧姓を併記することは諦めました。
なお、免許証への旧姓併記手続は更新期間以外でも可能とのことです。
運転免許証に旧姓を併記したいだけなのに、それなりの手間と時間がかかり、平日の仕事の合間に全ての手続きを済ませるのは中々ハードルが高いと感じました。
従前より、選択的夫婦別姓を否定する立場からは、旧姓の通称使用を認める制度を拡大することで、氏の変更によって生じる社会生活上の不便を解消できるため、選択的夫婦別姓を認める必要はないとの意見があります。
選択的夫婦別姓の制度化に関する議論は利便性の観点のみに集約されるべきものではないと思いますが、旧姓があくまで通称に過ぎない以上、上記の例に限らず、旧姓を社会生活で利用する上でその都度手間や問題が生じることは避けられないと感じることが多いです。
(事務所ニュース・2025年新年号掲載)