毎年どんどん夏が暑くなっていく気がします。夏は大好きですが、暑すぎるのは嫌ですね。昨夏の熱中症搬送者数は過去最多の約10万人、死者は120人、重症者数が2178人との報道がありました。
そのような状況を受け、昨年10月「これで防げる!学校体育・スポーツ事故『熱中症事故から子どもを守る』」というシンポジウムが開かれ、僕は「熱中症事故と裁判例」という題目で報告をしました。日本中学校体育連盟にご協力いただいた全国1586の部活からのアンケート結果を、部活や体育での熱中症事故で学校側の責任が争われた裁判例の基準にあてはめて分析するというものです。分析の結果、重大事故が発生した場合には、現状の取り組みのままでは多くの学校で責任が認められてしまうことが分かりました。まさに切迫した関心の高い課題であり、シンポジウム後も複数の取材を受け、記事にしてもらいました。
さて、わが身を振り返ると、熱中症の危険はこれまでも身近にありました。部活で自由に水を飲ませてもらえなかったとき、日陰のない校庭で長い話を聞かされているとき、炎天下の土手沿いで日焼けしながらビールを飲んでいたとき、炎天下の川沿いでBBQをしながらビール等を飲んでいたとき、炎天下の埼玉スタジアムでビール等(省略)。今振り返れば、あのときのふらつきはまさに熱中症の初期症状であり、どれも重大事故につながっていてもおかしくありませんでした。
そして、皆様も実感されているとおり、熱中症の危険性は年々高くなっています。対策をせずにスポーツをすることはもちろん、日々生活するだけでも多大なリスクがあり、しかも、そのリスクには個人差があります。シンポジウムでも、暑熱馴化(暑さへの慣れ)がない状況下で、肥満児の生徒が運動すると特に熱中症リスクが高いと報告されていました。
熱中症対策としては「とにかく重症化させない」ことが重要であるとのことです。責任を問われるからではなく命の問題として、とにかく初期症状の段階で、身体を冷やすことを徹底していただければと思います。危ないと思ったときは水道、シャワーから冷水を浴びてください。
今年の夏も全国的に厳しい暑さが続きます。健康に気を付けながら、夏を楽しく過ごせたらいいですね。
(事務所ニュース・2025年夏号掲載)

