【コラム】埼玉地方労働審議会(弁護士佐渡島啓)

埼玉地方労働審議会

昨年12月、埼玉地方労働審議会に公益代表委員として出席しました。地方労働審議会とは、労働者・使用者・公益の代表が一同に会し、各都道府県労働局が担う様々な労働分野の施策について調査審議し、意見を述べる会です。
今年度の埼玉労働局の主要施策の一つに「多様な人材の活躍推進」があり、具体的には、男性の育児休業取得促進や高齢者の就労促進、それから新規学卒者等への就労支援が挙げられています。

新規学卒者への就労支援としては合同企業説明会のほか、昨年11月には未内定高校生を対象とした就職面接会を埼玉県などと協力して開催し、71名の生徒が参加しました。

近時の高卒3年以内の離職率は35%を超えており、その要因の1つに、高校生が就職先について検討する時間が短いことがあります(企業による学校への求人申込は高校3年生の7月から)。
昨年私が過労死防止啓発授業のために訪問したある高校の教員からも、生徒が十分な検討なく就職先を決めてしまい、就職後に後悔するケースが多いという話を聞きました。
このような新規学卒者への就職支援のほか、長時間労働の抑制や非正規労働者の公正な待遇の実現など、労働局も取り組む労働者のための具体的な施策が効果を発揮するよう、地方労働審議会の場も利用して今後も活動していきたいと思います。

弁護士 佐渡島 啓

(事務所ニュース・2024年新年号掲載)

                             

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