「いつか来た道」を繰り返すな(弁護士 梶山 敏雄)

弁護士 梶山 敏雄

昨年11月に原発事故などのために延び延びになっていた会津・猪苗代中学校の同級会が、群馬の温泉に35名が集まり行われました。丁度卒業50年目の同級会でした。
「八重の桜」の放映などで少しは元気が出てきた福島ですが、復活には未だ途遠しです。

終戦直後に生まれた私たちが曲がりなりにもここまで平和な生活を維持し得たのは、再び暗澹たる社会に戻そうとする様々な企てに抵抗し、闘ってきた多くの国民の力があったからこそと思います。

福島そして成立前夜の埼玉での公聴会と、私の地元が2度もアリバイ作りに利用され、自民党と公明党の無茶苦茶なやり方によって成立してしまった「特定秘密保護法」は、稀に見る悪法と言わざるを得ません。
その内容の酷さもさることながら、安部内閣とそれを補完する政党による、国民の意思など全く無視して強引に一連の悪法を成立させる手法には、本当に背筋が凍る思いがします。

「国民には情報など知らせる必要はない」「反対を叫ぶ者はテロリストだ」などという考え・発言は、国民をバカ扱いし、選ばれた政治家・官僚の考えに従えば良いのだ、という意識の現れです。

「日本を強くするためには国民は我慢をして黙っていろ」のスローガンは「いつか来た道」です。
無人島一つのために殺し合いの戦争に突き進み、国民の人権・自由も抑圧するぐらいなら、とりあえず島一つくらいあげてしまっても良い、と私は思うのです。

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