【コラム】軍事費増大は絶対にダメ(弁護士梶山敏雄)

昨年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻から間もなく1年が経過していようとしています。それに伴う物流問題・資源問題・物価高などの影響は世界的規模に及び経済的大不況を招く危険性も言われています。しかし、なによりも多くの人命が奪われる「戦争」の悲惨さ、理不尽さに最も心が痛みます。

北朝鮮の度重なる挑発的ミサイル発射は言語道断ですが、そうした現象を口実として「敵基地攻撃能力」の整備が必要だと主張する勢力があります。しかし、いくら整備をしたとしても完全な迎撃など不可能としか思えません。逆にそれは積極的に戦争を引き起こす危険性を創り出すことであり、そのために莫大な軍備増強の費用を、所得税などを増税して国民から巻き上げて注ぎ込もうとしています。

自分が納めた税金が人を殺すための武器製造のために使われることなど絶対に認めることができません。軍事費増大を阻止するために100円でも1000円でも良いから、1人1人が納税を拒否して戦争反対の意思表示を示せる国民運動などのアイディアを、誰か、若い人達の柔軟な頭で出してくれませんか。

何が目的でも、例え防衛目的であっても、どんな口実であっても、戦争は絶対に引き起こしてはなりません。誤解を恐れずに言えば、戦争が人と家族に及ぼす悲惨さと比較すれば、人間の叡智を信じて、平和外交の努力をして、それでもの場合は「座して・・・・・」もありかなと思います

弁護士 梶山 敏雄

(事務所ニュース・2023年新年号掲載)

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