「Karoshi」を世界に(弁護士 鈴木 満)

日本で社会問題となっている「過労死」は、英語では、そのまま「Karoshi」という単語になっています。
「過労死」とは、仕事による過労・ストレスが原因の一つとなって、脳・心臓疾患、呼吸器疾患、精神疾患等を発病し、死亡に至ることを意味します。また 過労自殺は過労により大きなストレスを受け、疲労がたまり、場合によっては「うつ病」など精神疾患を発症し、自殺してしまうことを意味します。

日本において、労災の手続きで過労死として認定された人数は、ここ10年は、毎年100名を超えており、200名を超える年も複数あります。
このような過労死で亡くなる人が多い日本の過酷な働き方が問題であるという認識は、世界にも広まってほしいと思います。

また、働きすぎて人が亡くなることがある、という認識も世界に広まってほしいと思います。
今年はカタールでサッカーワールドカップが開催されます。先日、このサッカーワールドカップに関する施設の建設現場で働いていた移住労働者が、酷暑での長時間労働と死亡の因果関係をうかがわせる資料があるにもかかわらず、「自然死」などとして扱われている、というニュースを知りました。
酷暑の下での労働や長時間の労働は、日本の労災の脳・心臓疾患の認定基準においても、業務の過重性の評価における負荷要因とされています。

このニュースを見たとき、途上国など社会制度が未発展な国では、日本の労災保険制度のように、労働と死亡の因果関係について国が調査し、その因果関係が認められれば遺族に対して補償する、という制度がない国もあるのではないかと思いました。
私は、日本の労災保険制度が十分であるとは思っていませんが、「Karoshi」という言葉やこれに対して国が補償すべきであるという認識も世界に広まっていってほしいと思いました。

なお、本年6月18日(土)に私が事務局を務める過労死弁護団全国連絡会議主催で、「過労死・ハラスメント・コロナ労災110番」全国一斉電話相談が実施されます。
詳細はhttps://karoshi.jp/topics/consultations-202206.htmlをご覧ください。

弁護士 鈴木満

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