昨年は、ラグビーワールドカップが日本で開催され、大いに盛り上がりました。大きな相手にも怯むことなく激しくタックルに入り、時には2人で突進を止める。日本の主将が「ヒーローはいらない」と言っていたように、選手一人ひとりが、愚直に、自分自身を犠牲にして役割をやり遂げ、縁の下の力持ちとなってこそ、ボールを奪い、確保し、得点につなげることができる。選手全員の同じ目的を持って、その力の結晶として得点が生まれる、ということがとてもよくわかるスポーツだったのか、それまで興味を示さなかった家族も、熱狂しました。
弁護士の仕事でも、弁護団事件では、一つの目的(勝訴)のために、原告、支援者、弁護団などが力を合わせてたたかうことがあります。2013年から3年間にわたり平均6.5%、最大10%も生活扶助基準が引下げられたことに対する違憲訴訟も、全国29の都道府県の裁判所で集団訴訟が続いています。1000名以上の原告と、全国各地の支援者、弁護士が力を合わせてたたかっています。埼玉の訴訟は、終盤にさしかかり、今年は証人尋問・原告本人尋問が行われる予定です。
私も弁護団員の一員として、奮闘したいと思います。
弁護士 古城 英俊
(事務所ニュース・2020新年号掲載)