心を入れ替えて(弁護士 伊須 慎一郎)

事務所ニュースの原稿をこれまで34回書いてきました。その中で、事務所ニュースを読まれた方から、最近のあなたの書く内容が硬くておもしろみがないと、厳しいご指摘を受けました。昔は良かったのかと言うと、そうでもなく、どうも私の書く文章には、読んでいただく方に共感していただくものが足りないということなのです。

そういえば、10年ほど前の労働事件で、私が担当した会社側の敵性証人の反対尋問を傍聴していた方からも、あなたの尋問は意地悪な質問をしているだけで、人として証人に向き合っていないという厳しいご指摘を受けたことがありました。その時、私の尊敬する大先輩も会社証人の反対尋問を担当していたのですが、その大先輩は証人に人として向き合っていたと比べられました。私よりも人間としても弁護士としても経験豊富な大先輩と比較されても・・・と思ったのですが、大事な依頼者の人生がかかっているのですから、そんなことは言ってられません。

あれから10年経ち、経験はそれなりに重ねましたが、事務所ニュースを読んでいただいている方からは、人間として、まだまだ深まっていないとうつっているようです。今年私は50歳になります。心を入れ替えて、人間力を深めていきたいと思います。
今年も1年よろしくお願いします。
夏の事務所ニュースを楽しみにしていてください。

 

弁護士 伊須 慎一郎

 

(事務所ニュース・2020年新年号掲載)

 

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