コラムコラム-牧野丘弁護士総合ニュース

宮澤洋夫先生 引退に寄せて(弁護士 牧野 丘)

当事務所の創設者である宮澤洋夫先生が、この春をもちまして弁護士を引退されました。数々の著名事件に取り組まれ、埼玉弁護士会会長、関東弁護士会連合会理事長などの要職にも就かれました。なお意気軒昂、お体もお元気ですし、たまに事務所にお越しいただくだけでも所員はエネルギーを頂戴できます。業務はおやりいただかずとも、引き続き弁護士として在籍していただきたかったのですが、先生ご意志は固く、これまでの53年にわたる弁護士人生に自ら幕を引かれました。

私たちは、3年前に卒寿を迎えられたことをお祝いして先生の波瀾万丈なご経歴や数々の輝かしい弁護士としての業績を1冊の記念誌にまとめさせていただきました。題して「心礎を築く」。当事務所在籍中の弁護士だけでなく、OBの皆様や、事務所に縁の深い方々からもご寄稿いただき、中身の濃いものにすることができました。先生の足跡を記したというだけでなく、私たち後進の道標として意義あるものを形にして残すことができました。
その序文に、事務所OBの大先輩城口順二弁護士は、「毎日タバコの煙をくゆらせながら、笑顔で悠然と生きておられる。ことさら行く先がどこなのか、どこを目指しておられるのか語ることも少なく泰然として生きておられる。まさに大人(タイジン)であり、心から尊敬する大先輩なのです。」と書かれました。先生と共に時を過ごした者は、誰もが日々感じてきたことです。
ただ、先生が多方面から引き受けて事務所の後輩にもたらす仕事は、なんというか規模の大きな事件が数多くある一方で、勝機をそう簡単には見いだすことのできない、実に困難でボリュームたっぷりの仕事ばかりでした。もちろん取り組む意義のある仕事ばかりですが、まぁとにかく私たちは事件に鍛えられました。そういう七転八倒の経験をしてはじめて事務所の一員として認められる、というような事務所の作風は、やはり宮澤先生が遺された隠れた偉業のひとつです。

4月15日には、所員全員とOBの皆さんとで、宮澤先生と奥様をお招きし、感謝の集いを市内の料亭で盛大に催しました。たいへん和やかかつ事務所の創設以来の歴史を振り返る得がたい時間を送ることができました。

皆様には宮澤先生に寄せられましたご厚情に、事務所としましても感謝申し上げますと共に、あわせて謹んでご報告申し上げる次第です。

弁護士 牧野 丘

(事務所ニュース・2019年夏号掲載)

 

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