奨学金の本を出版しました(弁護士 鴨田 譲) 

今年1月に埼玉奨学金問題ネットワークから「奨学金借りるとき返すときに読む本」(弘文堂)という書籍を出版しました。私はこれまで埼玉奨学金ネットの活動として、高校の先生方に奨学金問題の講演をさせて頂く機会が度々ありました。
講演の中では、奨学金利用者と延滞者が増加していること、日本学生支援機構の取り立てが厳しくなっていること、もっと国が予算をかけて大学への進学を支援すべきであることなどをお話しています。
すると、高校の先生からは、「私たちはいまの高校生のために何とかしてあげられないかと思っています。将来の問題も大切ですが、現時点でのベストな奨学金の選択は何でしょうか。」という意見が必ず寄せられます。

そこで、私たち埼玉奨学金ネットでは、「現時点でのベストな奨学金の選択」を提示するために、奨学金を「借りるとき」と「返すとき」の2つに分けて、それぞれの概要と注意点をまとめたガイドブック的な本を作ることにしました。そして、運よく、法律業界では著名な弘文堂が出版を引き受けて下さることになりました。

私は、本書後半の「返すとき」編の執筆を担当しました。日常的に裁判所に提出する書類は書いていますが、一般の読者向けにまとまった文章を書いたことはなかったので、編集者の方からはもっと分かりやすく書いて欲しいと度々ご指摘を受け、だいぶ苦戦しました。特に、弁護士が普段使いがちな「~の場合もある」、「~の可能性がある」という表現については、読者のためにもっとはっきり書いて欲しいというご指摘を頂きました。

そういった苦労もありながら、構想から1年半くらいの時間をかけてできた本ですので、これから奨学金の利用を考えている、あるいは、既に奨学金を借りている方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。

弁護士 鴨田 譲

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