交通事故の相談を受けると、相手方保険会社の話を鵜呑みにしてはいけないということを痛感する。
まずは、慰謝料額だ。いかにも精いっぱい努力しています、という様子で提案された金額は、裁判基準からは程遠く、実際には、自賠責基準の金額に過ぎず、任意保険会社の腹は全く痛まない数字だ。
次に過失相殺。8:2と言われて、当事者も納得されていたが、刑事記録を取り寄せてみると、明らかなわき見運転、著しい過失が加害者に認められ、9:1となる可能性が高い事案だったりする。
どうも、相手が大きな会社だったり、有名な会社だったりすると、日本人は、そんな会社は嘘は言わないだろうという思い込みがあるようだ。
自分の権利を守るためには賢くならなければならない。
自分で学ばなくてもいいが、少なくとも、弁護士を含めた専門家を活用する癖は付けた方がいいと思うのであります。
弁護士 髙木 太郎