コロナ災害「コロナなんでも」電話相談ダイヤル・平日16時~18時・埼玉総合法律事務所の弁護士が対応・048-862-0360・相談無料

by staff | 2020年6月30日 7:07 AM

新型コロナウイルス感染拡大による仕事の喪失、売上の減少等により、派遣、パート、正社員、フリーランス、個人事業者、中小企業等、困難な状況に陥る人が急増しています。 4月18日~19日に全国一斉で行われた「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る なんでも電話相談会」(同実行委員会主催)では、2日間で全国5000人以上の方からの相談に対応できましたが、電話の呼出は全国で42万件以上あり、電話が殺到し、対応できたのはごく一部という状況でした。

報道によれば、県内全体の4月の生活保護申請件数は前年同月比21・9%増の1006件、生活支援策である住居確保給付金の5月の申請件数は1126件で、前月(232件)の約5倍という状況です(2020年6月21日付け朝日新聞記事「県内でも生活困窮広がる 生活保護申請2割増」

当事務所では、基本的人権を擁護し、社会正義を実現するという弁護士の使命を果たす自覚のもと、微力ながら、緊急に電話相談ダイヤルを設置しています。 当面、平日2時間体制で実施いたします。 お気軽にご相談ください。
【日  時】 月曜日~金曜日 毎日16時~18時
【電話番号】 048-862-0360
【相 談 例】
・コロナ感染拡大による営業不振を理由に雇い止めされた
・フリーランス、個人事業者で、コロナで売上が急減した
・コロナで、収入が減り、「生活費が尽きそうだ。」「家賃を滞納している。」「住宅ローンが払えない。」「貯えがゼロ」…
・コロナで会社が休業し、無収入状態
・コロナで休業し、従業員に休業手当を支払ってきたが、もう限界
・職場環境が悪く、コロナに感染するのが怖いが、収入が途絶えるので、休めない。
・コロナで生活に困窮。生活費や家賃を援助してくれる制度について教えてほしい。
・事業の「持続化給付金」について教えてほしい。
・ネットカフェを追い出されて住居がない。
・その他、「コロナ災害」でお困りのことに、当事務所弁護士が、無料で、ご相談をお受けします。
【主  催】 埼玉総合法律事務所

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「貧困理論入門  連帯による自由の平等」(志賀信夫・県立広島大学准教授著。堀之内出版)が発刊

by staff | 2022年5月21日 8:51 PM

 「貧困理論入門  連帯による自由の平等」(志賀信夫・県立広島大学准教授著。堀之内出版)が本年5月に発刊されました。本書は、「貧困をどのように理解するか」「貧困とは何か」を整理し、「貧困概念」の歴史的な拡大過程を追いながら、貧困対策の理論的核心を探ります。生活保護基準引下げ撤回訴訟の取組が全国で進められていますが、著者の志賀信夫県立広島大学准教授が書かれた、現代社会における貧困の捉え方に関する意見書が各地の裁判所で提出されています。

 第1章から第6章からなる本書の第5章には「普遍主義と脱商品化」の節があり、第6章の最終節は「無所有に対する抵抗」です。そこでは、社会的排除に対する具体的な政策アイデアとして、保育、教育、介護、住宅の「脱商品化(低額化、無償化、普遍化)」が提案され、これをベーシック・サービス(BS)と呼び、ベーシック・サービスは、「自由の平等」に貢献し、無所有及び物象化への対抗を可能とするとし、その有効性が強調されています。日弁連公正な税制を求める市民連絡会が提言するところと同じ方向性であると思います。

 そして、選別主義だけが貧困対策として効果を持つわけではなく、上記のような政策アイデアは、理想論として批判されるかもしれないが、「理想は机上の空論とは異なる」、「理想論であるという判断がなされるからといって、潜在的にもっている可能性を捨て去る理由にはならないし、闘いをやめる理由にもならない」と述べられています。

 「租税抵抗の財政学」の著者である佐藤滋さんが、2016年の公正な税制を求める市民連絡会の設立1周年記念集会の際、政治学者の丸山眞男さんの言葉を紹介して講演を締めくくられたことを思い出します。「『現実はそうはいかない』という考え方は、現実感として間違っている。『リアル(現実)』とは、『可能性』の束であり、重要なのは『方向性』の認識である。」。現実や既成事実に屈服せず、連帯していくことの大切さをあらためて考えます。

弁護士 猪 股  正

 

 

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【オンライン学習会】来秋、導入?インボイス制度って何?― 消費税は……フリーランスは……その影響を考える ―

by staff | 2022年5月19日 5:48 PM

公正な税制を求める市民連絡会のオンライン学習会の御案内です。
来年10月から、消費税の適正な納税のためとして「インボイス制度」の導入が予定されています。
ただ一方で、この制度は立場の弱い零細事業者やフリーランスに過大な負担を強い、廃業さえ引き起こしかねないとの懸念も多数上がっています。
そもそも「インボイス制度」って何? 注目されつつある多様な働き方に、税制がどんな影響を及ぼすの?
さまざまな疑問を解きほぐしつつ、導入の前に一度立ち止まって一緒に考えてみませんか?

【日 時】
 2022年6月5日(日) 10:00~12:00

【内 容】
 第1部 制度レクチャーと問題提起
     講師 税理士・近藤克彦氏

 第2部 シンポジウム&パネルディスカッション
     滞納処分の現場から 滞納処分対策全国会議事務局次長・司法書士 仲道宗弘氏
     STOP!インボイス 活動最前線報告 フリー編集者・ライター 小泉なつみ氏
     パネルディスカッション (司 会)聖学院大学非常勤講師 柴田武男氏
     まとめと今後の課題の提示 和光大学名誉教授・ジャーナリスト 竹信三恵子氏

閉 会  公正な税制を求める市民連絡会共同代表・弁護士 宇都宮健児氏

【参加方法等】
▶ 参加申込 https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_uTiWB98rRa-R_ibPSROOVQ

▶ ご登録後、ウェビナー参加に関する確認メールが届きます。資料のダウンロード用の URL は、別途メールにてご案内させていただきます。

▶ 参加費は、無料です。
 カンパにご協力いただける方は、下記宛てに、お願いいたします。

■振込先
 ゆうちょ銀行
■口座名義
 公正な税制を求める市民連絡会(コウセイナゼイセイヲモトメルシミンレンラクカイ)
■ゆうちょ銀行から振込
 10160-446381
■他行から振込
 ゼロイチハチ(018)支店
 普通預金口座 0044638

<連絡先>
公正な税制を求める市民連絡会
〒 330-0064 さいたま市浦和区岸町7-12-1
東和ビル4階 埼玉総合法律事務所  弁護士 猪股 正 電話 048(862)0355 FAX048(866)0425

参加無料! 寄付歓迎♪

チラシのダウンロードは→ こちら

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【コラム】実りのある年(弁護士鈴木 満)

by staff | 2022年5月10日 1:00 PM

時の流れは早く、気づけば弁護士登録をしてから5年が経ちました。大変な思いもたくさんしましたが、様々な貴重な経験を詰むこともできたと思います。

特に昨年は実りが多い年でした。その中の大きな出来事の1つは、過労死弁護団全国連絡会議の事務局に就任したことです。過労死弁護団全国連絡会議とは、全国の過労死問題に取り組む弁護士が所属する団体で、社会問題になる前から過労死の問題に取り組んできたベテランの弁護士も数多く所属しています。

私は、数年前から東京の過労死・労災事件において著名な弁護士の先生方と一緒に過労死・労災事件に取り組んできました。
頑張って取り組んできたかいあってか、その中の先生の1人にお声がけいただき、過労死弁護団全国連絡会議の事務局に就任することになりました。

また、もう1つの大きな出来事は、私が出演しているドキュメンタリー映画の東京クルド」が公開されたことです。出演しているといっても、主人公は、私の依頼者であり、私が映るのは、ほんのわずかなのですが、自分が映る映画を映画館で見るというのは、とても貴重な経験でした。いろんな方から、映画を見たとお声がけいただきました。この映画は、日本に住む在留資格のない若者の実情がわかる、とても良い内容で、私の周りでも、評価も高いようでした。

5年間の弁護活動を通して、得ることができた立場に恥じぬよう、今後も精進していきたいと思います。気を引き締め直して、今年も頑張ります。

弁護士 鈴木 満

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【コラム】 ワーク・ライフ・バランス (弁護士南木 ゆう)

by staff | 2022年5月9日 1:00 PM

ワーク・ライフ・バランスとは、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動などの「仕事以外の生活」との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方のことです。内閣府の調査では、既婚・独身問わず、男女ともに、ワーク・ライフ・バランスが図られていると考える人の方が仕事への意欲が高い傾向にあるそうです。

私はといえば、今年は「仕事」の比重がやや高く、十分に育児や趣味など「仕事以外の生活」を楽しむことができなかったように思います。特に最近は、コロナの影響からリモートワークが進み、場所や時間を選ばず効率的に仕事ができるため、今まで参加できなかった夜の会議にも参加することができるというメリットがあった反面、耳は仕事、手は育児といった具合に仕事の「オン」と「オフ」の境界が曖昧になり、仕事以外の日常生活に大きく仕事が割り込んできた1年でもありました。

私の両親は、「ゆうゆう」と生きられるようにと私の名前を「ゆう」と名付けました。「ゆうゆう」とは、ゆったりと落ち着いたさま、十分に余裕のあるさま、をいいますが、昨年は名に恥じて、毎日セコセコと落ち着かず、余裕のない1年を過ごしてしまったように思います。

チャンスを無駄にせず、何でもやってみたいという思いで仕事に取り組んできましたが、今年は、長女が小学校に入学する節目の年でもあります。「仕事」と「仕事以外の生活」のバランスを今一度見直してみようと思っています。

弁護士 南木 ゆう

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【コラム】 マイナンバーカード (弁護士鴨田 譲)

by staff | 2022年5月6日 1:00 PM

マイナンバーカード(法律上は「個人番号カード」といいます。以下、「カード」といいます。)は、2016年1月から交付が開始され、当初普及率は低かったものの、2021年7月には、普及率が34%に達し、国民の3人に1人がカードを持っている状態になりました。カードには、その表面に個人識別情報(顔写真、氏名、住所、生年月日、性別)が、裏面には12桁の数字のマイナンバー(個人番号)が記載されています。カードは、ICカードであり、読み取り機でカード内に記録された情報を確認できるので、本来であれば、カード上に個人情報を記載する必要はありません。

ところが、カードを公的身分証明書としてどこででも誰に対してでも使えるようにしたため、このような記載がされるようになりました。マイナンバーは、一人一人異なる原則生涯不変の個人情報ですが、カードを携帯することで提示の際や紛失拾得の際にマイナンバーや個人識別情報を他者に見られたり知られたりし、それが不正利用される危険性があります。
政府はカードの更なる普及策として、①カードへの健康保険証機能の取り込み、②最大5000円分のマイナポイントの付与などの施策を決定しました。しかし、①は768億円という多額の予算を投じて2023年3月までに全ての医療機関での導入を目指しているところを見ると、現在のカード型健康保険証を廃止して、マイナンバーカードに一本化することを目指していると考えられ、これは国民に対するカードの事実上の取得強制といえます。
また、②については、2478億円もの多額の予算が取られていますが、「行政事務の簡素化」という本来のマイナンバー制度の目的とは無関係の単なる交付枚数増加策といえます。

このように現在の政府のカード普及策は大きな問題がありますので早急に見直されるべきです。

弁護士 鴨田 譲

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【コラム】もし自分が同じ立場だったら(弁護士月岡朗)

by staff | 2022年5月2日 1:00 PM

弁護士として働くなかで「もし自分が同じ立場だったら…」と想像することがあります。精神障がいのある方が,強制入院を強いられて「退院させてほしいのです。」と相談してきた時は,そのような想像をした場面のひとつです。
日本は,精神障がいのある方が精神科病院へ入院する場合に,諸外国に比べて,①本人の同意のない強制入院の割合が多く,②入院期間も非常に長いという問題があります。

まず,①強制入院の割合については,EU諸国では強制入院の比率が平均10%台であるのに対して,日本では2020年6月30日時点で,入院者約27万人のうち,約48%にあたる約13万人が強制入院である医療保護入院です。(医療保護入院とは本人の同意なしに,医師の診察と家族等の同意等で入院させる入院形態です。)日本の強制入院の割合の高さは突出しています。次に,②入院期間についても,精神科病院の平均入院日数は,2017年の統計によると,OECD加盟国の多くが40日を超えていないにもかかわらず,日本では260日を超えております。約7倍の入院期間です。また,厚生労働省の調査によれば,2017年の入院者約27.8万人のうち,5年以上の長期入院が約9.1万人(約33%),10年以上の長期入院が約5.4万人(約19%)となっています。また,「受け入れ条件が整えば退院可能」とされている方は約5万人に上ります。

このような強制入院制度は,対象となった方の人生に決定的かつ重大な影響を与えます。人格,名誉を傷つけ,地域で等しく教育を受け,また,人を愛し愛され,働き,家族をもつなど,人生の選択の機会が損なわれます。
2021年10月15日,日本弁護士連合会は,第63回人権擁護大会において「精神障害のある人の尊厳の確立を求める決議」を採択し,強制入院の廃止を目指すこととなりました。
どうか,ご理解とご支援を頂ければと思います。

弁護士 月岡 朗

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think small first-日弁連決議と内橋克人さんの言葉(弁護士猪股 正)

by staff | 2022年5月1日 1:00 PM

基盤産業の後退、人口流出など地方を中心に地域の衰退が進んでいます。地域衰退の現状を踏まえ、日弁連は、2021年10月、岡山で開催された人権擁護大会において、「地方自治の充実により地域を再生し、誰もが安心して暮らせる社会の実現を求める決議」を採択しました。

決議は、地域衰退の大きな要因は、大規模店の規制撤廃、平成の大合併をはじめとする市場中心主義の下における規制緩和や政府が進めてきた構造改革政策にあるとしています。このような新自由主義的政策については、岸田首相もその転換の必要性に言及したところですが、かねてから厳しい批判を続けてこられたのは先般亡くなられた経済評論家の内橋克人さんでした。内橋さんは、新自由主義が、農村と都市、人と人を分断し、対立、競争させ、食料、エネルギー、医療・介護、保育・教育といった人間の生存に必要不可欠なものまで市場原理に取り込み、強い者をより強く豊かにし、弱い者を切り捨て、人間より経済を重視するものだと徹底的に批判されてきました。

上記決議は、コロナ禍の約2年間、実行委員会による調査・研究等の準備を経て採択されたものです。私は、事務局長として、約30人の実行委員の仲間と労苦を共にし、各地の訪問調査に参加しました。「地域の中で,自分と仕事や地域社会をつなげ,自分に何ができるかを考え,『成り行きの未来』を,『意志ある未来』へと変える。」「経済成長の時代,最後尾だった町だが,人と人が助け合う関係性や人と自然が共存する知恵を活かして,持続可能な社会へのタグボート(曳き船)になる。」という海士町のメッセージなど、「人が生きる」ことを大切にする地域の実践に多くのことを学びました。

「think small first」。内橋さんの言葉です。小さいものから先に考え、小さいものを大事にする。市民の連帯・参加・協働によって地域から社会を築き直す。先人から続く小さな一歩の積み重ねが大きな転換をもたらすと思うのです。

弁護士 猪股 正

Source URL: https://saitamasogo.jp/archives/89389


【コラム】 研修に行きたい (弁護士竹内 和正)

by staff | 2022年4月28日 1:00 PM

次々に変化する法律や新しい裁判例に対応するため、また研究すべき問題について情報を共有するために、弁護士業界では多くの研修会が開かれます。僕も弁護士になってから、たくさんの場所に研修に行きました。北は北海道、南は沖縄まで日本中を飛び回り、ドイツに行ったこともありました。弁護士という仕事は大変なことが多いけど、頑張って続けていけばこのペースなら日本全国をまわることができるかもしれないと夢が広がりました。

弁護士になりたてのころは、研修後の食事が楽しみでした。それからだんだんと研修を自主的に午前中で切り上げ、午後からは単独でフィールドワークに励むようになりました。名所、名物を楽しみ、時にはスポーツ観戦まで、まさに人生の研修をうけていたといっても過言ではない気がします。そして、最終的には研修に参加する弁護士と一緒に(時には前日から)現地入りし、研修組が研修中はフィールドワークに励み、研修後に2次会から合流するかたちに落ち着きました。広島まで行って野球観戦をしていたときは我ながらどうかと思いましたが、赤いタオルを肩にかけた僕の合流を許した研修組の皆さんもどうかと思います。先輩の弁護士と痛飲した翌日に「このままでは『酒さえ飲まなければいい人なのに。』とお互い言われてしまうから気を付けよう。」との金言を頂いたのも研修先の京都でした(それから10年近く経って、その先輩弁護士が実際にそのように言われていることも含め感慨深い出来事です。)。よい仕事をする条件として「遊ぶように働くこと」がよくあげられますが、研修中の僕はまさに遊ぶように働くことができていました。

しかし、コロナ禍、そしてそれに伴い急速に普及したZOOM等のテレビ会議システムによって、現地での研修はなくなってしまいました。許せない。
仮にコロナが収まってもテレビ会議システムがあるから研修に行く必要なんてないじゃないかという意見があるかもしれません。しかし、テレビ会議システムでは学ぶことができない研修が現地にはあります。

今年こそ気兼ねなく研修に行けるでしょうか。そろそろ研修が必要な食べたいものや行きたい場所がたまっています。

                      弁護士 竹内 和正

Source URL: https://saitamasogo.jp/archives/89366


【コラム】「自粛」の裏側 (弁護士谷川 生子)

by staff | 2022年4月27日 1:00 PM

コロナ禍が始まってから、「自粛」という言葉が日常的になりました。特に飲食業者に対する時短営業の要請や、酒類提供の自粛要請は、多くの飲食業者にとって死活問題でした。営業権の侵害だ、という声もありましたが、政府の態度は協力要請にとどまり、形式上、政府の要請に応じるかどうかは各業者の自由でした。これを「公権力の行使」として、直ちに憲法上保障された個人の営業の自由の侵害というのは困難です。しかし、要請に応じない飲食店に対する国民の非難、「自粛警察」という現象が生まれたりしたことからすれば、社会による事実上の強制力は大きかったといえます。

日本には、中国や欧米諸国のような強力なロックダウンを実施する法的な根拠はなく、その分、国家による人権侵害の場面が少ないようにも思えます。しかし、政府の協力要請等、行政指導に分類される各行為の国民に対する影響力が大きい場合、事実上ロックダウンと同じ効果を及ぼす場合があり得ます(既にあったといえるかもしれません。)。一般的に行政指導は、その事柄の性質、社会に与える影響力等の諸事情を考慮して評価されるべきとされており、個人の活動を強く抑制する効果の発生が想定される場合には、より厳格な法的手続の整備等が求められます。

まだコロナ禍は続き、飲食店に限らず、今後、政府がどのような対応を取り、それがどのように国民生活に影響を及ぼすかわかりません。新たにオミクロン株が発生し、感染防止対策は重要ですが、個人の活動が制約されすぎないよう注視する必要があります。

弁護士 谷川生子

Source URL: https://saitamasogo.jp/archives/89364


【コラム】スポーツの指導者(弁護士 佐渡島啓)

by staff | 2022年4月26日 1:00 PM

スポーツ法に関わる活動に少しずつ取り組んでいます。スポーツ団体の指導者向けの講習会に参加してグループ討議に加わったり、スポーツ雑誌に原稿を書く機会をいただいたり。これまで埼玉弁護士会にはスポーツ法に関する受け皿がなかったため、一昨年、弁護士会の弁護士業務対策委員会の中にスポーツ法部会を立ち上げ、今はここで活動をおこなっています。

スポーツに関する法律的な問題としては、資金流用などスポーツ団体の不祥事や競技中の事故、ドーピングなど多岐にわたりますが、より身近なものとして指導者の暴力・パワハラ問題があります。過去には、部活動の顧問の暴力的な言動を苦にして部員が自殺するという痛ましい出来事がありました。ここまでいかずとも、例えば昨年も、高校の女子バスケ部の顧問が部員の首を絞めたり、髪を引っ張ったりするなどの暴力を振るったとして、日本バスケ協会から二年間の指導者ライセンス停止処分を受けたことが報道されました。

私自身は学生時代、野球・ソフトボールを続けてきたものの、指導者に恵まれ、このような被害を受けたことはありません。しかし、程度の差はあれ、スポーツの場面で指導者の暴力・パワハラ的な言動を見聞きした方は多いのではないでしょうか。
他方、指導者からすれば、厳しい指導はどこまで許されるのかといったジレンマがあります。自分は暴力的な指導を受けたことで成功したと思っている指導者もいるでしょう
しかし、それでも指導者の暴力・パワハラは許されません。プレーヤー、指導者、ほかの関係者も含め皆がスポーツを楽しめる環境を広めていくために、法律家としてできることを続けていきたいと思います。

弁護士 佐渡島 啓

Source URL: https://saitamasogo.jp/archives/89361