11/27【公正な税制を求める市民連絡会設立6周年集会】 コロナ禍で拡大する格差・貧困を是正する税財政の実現に向けて ―新自由主義へのグローバル&ローカルからの対抗―

【公正な税制を求める市民連絡会設立6周年集会】
コロナ禍で拡大する格差・貧困を是正する税財政の実現に向けて
―新自由主義へのグローバル&ローカルからの対抗―

 新自由主義が、国境を越え、地方自治を越えて、世界を覆っています。

国際的には、グローバル化とデジタル化の進展と相まって、「所得税のフラット化」「法人税率の引き下げ」「タックス・ヘイブンの利用による租税回避」が進み、所得と富が国家による課税の手を逃れ、格差がますます広がっています。

国内では、民営化、大企業・富裕層の減税、社会保障の削減が推し進められ、地方でも、経済効率性が優先され「選択と集中」によって行政投資や経済機能は都市部に集中し、自治体の公共サービスの産業化や民間委託が進められ、地域の衰退が加速しています。

このように、新自由主義が世界を席巻し、格差と貧困が深刻化している時代に、新型コロナウィルス・パンデミックが社会を襲いました。非正規労働者、女性、学生などがまっ先に困窮し、日本の社会保障の脆弱性が一層浮き彫りになるとともに、社会的危機で拡大した巨額の財政赤字にどう対応するのかという問題が突きつけられています。そして、パンデミックは、国境を越えてグローバルに拡大し、人口の多い都市部に集中し、インバウンド需要に依存していた地域経済に大打撃を与えるなど、グローバリゼーションを見直し、ローカルに、地域の中で、資源や資本を分配し、経済を充実させることの重要性を問いかけていると思います。

時代の転換点ともいえる今、設立6周年集会にあたり、諸富徹京都大学教授、関良基拓殖大学教授のお二人をお招きして、新自由主義への対抗軸をグローバル&ローカルな視点で考え、富を再分配し、豊かな持続可能な社会へと舵を切るための税制、財政のあり方を考えます。ぜひ、ご参加ください。

■日時:2021年11月27日(土)
   12時40分~12時55分 会員総会
   13時~16時30分(最大17時まで) シンポジウム

■場所:主婦会館 プラザエフ3階

■形式:リアル会場+オンライン(Zoomウェビナー)のハイブリッド方式

■定員:リアル:30名(先着順)  オンライン:定員なし

■申込:下記、URLからお申し込みください。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_owWwLQTdRbiiA46_V8EIsQ

 

 

 

 

■参加費用
カンパにご協力いただけると幸いです(1口1000円)。
(振込先)
ゆうちょ銀行 公正な税制を求める市民連絡会(コウセイ ナゼイセイヲモトメルシミンレンラクカイ)
◎ ゆうちょ銀行から振込:10160-446381
◎  他行から振込:ゼロイチハチ(018)支店 普通預金口座 0044638
(リアル参加の方:会場にてカンパをお受けします。)

【プログラム】

1 開会挨拶
  宇都宮健児(公正な税制を求める市民連絡会共同代表)

2 コロナ禍の現場からの報告
⑴ コロナ駆けつけ支援の現場から 藤田和恵(ジャーナリスト)
⑵ コロナが炙り出した女性の貧困 竹信三恵子(和光大学名誉教授、ジャーナリスト)
⑶ 医療の脆弱性について 工藤光輝(保険医団体連合会事務局次長)

3 基調講演
  「コロナ禍で拡大する格差・貧困を是正する税財政の実現に向けて
   ―新自由主義へのグローバルとローカルからの対抗―」
   諸富 徹(京都大学大学院経済学研究科/地球環境学堂教授)

4 パネルディスカッション

(パネリスト)
 関 良基(拓殖大学政経学部教授)
 宇都宮健児(公正な税制を求める市民連絡会共同代表)
 合田 寛(同会幹事)

(コーディネーター)
 猪股 正(同会事務局長)

 

【主催】公正な税制を求める市民連絡会
 問い合わせ先
 〒 330-0064 さいたま市浦和区岸町7-12-1
   東和ビル4階 埼玉総合法律事務所  弁護士 猪 股 正
   電話048(862)0355 FAX048(866)0425




【シンポジウム開催告知】2021年11月28日(日)“復興の人間科学 2021”『福島原発事故10年の経験から学ぶ』~当時小学生だった若者達との対話から~

日時:2021年11月28日(日)10時~18時

(無料・入場自由)

場所:早稲田大学大隈記念講堂(地下1階)小講堂

Zoom同時開催:zoom参加の場合ネット申し込み制 (こちらのページよりお申し込みいただけます)

原発事故による避難生活という過酷な人生体験を小学生の時期に経験した被災者は、今年で17歳〜22歳となります。

現在大学生となった被災当事者は、あの震災をどう受けとめ,またこの10年間をどのような社会経済状況におかれ、どのような心理状態で、どのように思考を重ね、どのように生き抜いてきたのでしょうか。

本シンポジウムにおいて、心身医学・精神医学(辻内・熊野)、医療人類学(金・辻内)、発達心理学・児童福祉学(平田)、発達行動学(根ケ山)、臨床心理学(桂川・金)、教育心理学(桂川)、社会心理学(日高)、環境心理学(小島)、社会福祉学(多賀・増田・岩垣・猪股)、地域福祉学(増田)、精神保健福祉学(岩垣)、公衆衛生学(扇原・日高・岩垣)、社会学(多賀・辻内)、文化人類学(金・辻内)、法学・政治学(猪股)といったトランス・サイエンス(学際的・学融的)の観点から、未来を担う若者達の語りを傾聴し、対話を重ねていくことに意義があります。

本チームがこれまで10年間に行ってきたシンポジウムでは、「今被災者にとって何が問題なのか?被災者をいかに支援すべきか?」というテーマを中心に、被災当事者の方たちと専門家が対等な位置関係で互いに学び合う機会を作ってきました。中でも、本シンポジウムの特記すべき点は、震災当時小学生であった若者の経験と考えから学ぼうとする新しい取り組みにあります。

スケジュール

[ご挨拶] 10:00〜10:10

扇原 淳 (早稲田大学教授・人間総合研究センター所長)
平田 修三 (シンポジウム実行委員長,仙台青葉学院短期大学講師)

[第1部.被災当事者学生による講演] 10:10〜13:00

  1. 被災当事者学生5名(双葉町・福島市・郡山市・いわき市出身)による講演:「原発事故10年の経験/いま考えること」
  2. 早稲田大学人間科学部学生による発表:「被災当事者学生へのインタビューを通して学んだこと」
  3. 研究者5名によるコメント (臨床心理学・社会心理学・建築環境心理学・行動医学・社会福祉学の立場から)

[第2部.基調講演] 14:00〜15:00
『現在大学生になる被災当事者との対話から私たちは何が学べるか』

金菱 清(関西学院大学社会学部教授、災害社会学・環境社会学)

[第3部.パネルディスカッション] 15:10〜16:40
被災当事者学生5名と金菱清・萩原裕子とのクロストーク

  1. 原発事故10年の経験の意味・意義を考える
  2. ポスト3.11・ポストコロナの日本・国際社会のあり方を考える
  3. 若者達による提言

[第4部.講演] 16:50〜17:30
『被災当事者の語りに耳を傾け学ぶことの意義』

萩原 裕子(震災支援ネットワーク埼玉SSN・心理相談チーム代表)

[第5部.シンポジウムのまとめ] 17:30〜18:00

根ケ山 光一 (早稲田大学名誉教授,発達行動学)
猪股 正 (震災支援ネットワーク埼玉SSN代表,弁護士)
辻内 琢也 (シンポジウム大会長,早稲田大学教授,
早稲田大学災害復興医療人類学研究所所長)

◆主催:早稲田大学人間総合研究センター

◆共催:震災支援ネットワーク埼玉(SSN)早稲田大学災害復興医療人類学研究所(WIMA)
科研費基盤研究(B):原発事故被災者の移住・帰還・避難継続における新たな居住福祉に関する人間科学的研究


zoom参加のお申し込み

こちらのページよりお申し込みください。




「ウインドインハーヘア」(弁護士 伊須 慎一郎)

ノーザンホースパークに行きました。
厩舎(きゅうしゃ)の名札を見ていると、唯一、サラブレッドが
入厩(にゅうきゅう)していたので、名前を見ました。

ウインドインハーヘア

ん? 何か聞いたことある名前ですね。
ん? ディープインパクトのお母さん?
そうです。ディープインパクトのお母さんです。
齢30歳。おばあちゃんがなので、
口をモゴモゴとさせていましたが、
紛れもないディープインパクトのお母さん。

こんにちは。あなた、ここで暮らしているんですね。
あなた、すごい子を産んだんだよ。
凱旋門賞は、ちょっと駄目だったけど、と声をかけると、
お母さんは、ブルブルっと鼻を鳴らして抗議しました。

お母さん、元気でね。

弁護士 伊須 慎一郎




10/31(日)9:45~コロナ禍と税財政シンポ・コロナ禍で拡大する格差・貧困問題に立ち向かう!(On-line有)

コロナ禍で拡大する格差・貧困問題に立ち向かう!
~ 市民の立場から税制・財政を考える ~

 コロナ禍で拡大した巨額の財政赤字。これまで以上に強まる社会保障削減圧力。
大企業や富裕層への増税で財源を確保しつつ格差・貧困に立ち向かう「バイデン政権の中長期戦略」を参考に、危機をチャンスに変える方策を考えます。

【日時】2021年10月31日(日)9時45分~12時
【方法】On-lineと会場参加のハイブリッド方式
【プログラム】
1 コロナ禍があらためて炙り出した貧困-現場からの報告
雨宮処凛(作家、市民活動家)
藤田和恵(ジャーナリスト)
村田くるみ(高等教育無償化プロジェクトFREE

2 バイデン政権の税制改革プランについて-報告とパネルディスカッション
コーディネーター: 竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学名誉教授)
基調報告:吉弘憲介
パネルディスカッション
(パネリスト)
 吉弘憲介(桃山学院大学准教授)
宇都宮健児(弁護士)
合田 寛(政治経済研究所理事)
【参加方法】
事前申込必要
本シンポジウムは、10/30~31に開催される全国クレサラ・生活再建問題被害者交流集会in大阪の分科会として開催されます。
基調講演の内容、お申込方法等は、こちらをご覧ください(期限の表示がありますが、まだ、大丈夫です。)。
https://pro.form-mailer.jp/lp/0d1ee58f203110

【主催等】
全国クレサラ・生活再建問題対策協議会、全国クレサラ生活再建問題被害者連絡協議会
第40回全国クレサラ・生活再建問題被害者交流集会実行委員会
(協力)公正な税制を求める市民連絡会

(文責:弁護士 猪股 正




全国一斉10/23「コロナ災害を乗り越える-いのちとくらしを守るなんでも電話相談会・第10弾」フリーダイヤル【拡散希望】

「コロナ災害を乗り越える  いのちとくらしを守る なんでも電話相談会
~住まい・生活保護・労働・借金 etc…~」【第10弾】実施のお知らせ

 コロナ禍の中、休業、解雇・雇い止め等により、労働者、事業者、学生、業種・職種を問わず、多くの人が、収入減少、失業等に追い込まれています。
コロナの第5波が収束に向かいつつあり緊急事態宣言が解除となりましたが、コロナ禍が長引く中、失業の長期化、利用可能な支援策の終了等により、仕事や生活の不安を抱えている方、孤立して出口が見えない状況に追い込まれている方などが増えています。

 そこで、引き続き、全国の弁護士、司法書士、労働組合、諸団体が連携して、下記要領にて、電話相談会【第10弾】を開催いたします。お気軽に、ご相談ください。また、多くの方にお知らせください。

【日  時】 10月23日(土)午前10時~午後10時
【電話番号】 0120-157-930(フリーダイヤル)
上記時間帯、全国どこから架けても空いている回線に無料でつながります。

【相談例】
生活費を支援する制度について知りたい。
・収入が減ったので、来月の家賃が払えそうもない。
バイトを切られ、学費を払えない。
・今すぐ生活保護を受けられるか。
住居を喪失した。
・福祉の窓口で追い返された
・コロナウイルスによる営業不振を理由に雇い止めされた
休業手当が払われない。新しくできた休業支援金のことが知りたい。
・無理な働き方でコロナに感染
・学費の支払いや奨学金の支払いが困難
フリーランスや事業者を支援する制度について知りたい。
・住宅ローンなど借金の返済に困っている。
・コロナの「自宅療養」で困っている。
・コロナで生きるのが苦しい。死にたい気持…
・その他、様々な支払いができなくなるので不安である。

【大阪府内と東京都内・埼玉県内で携帯電話が止まってしまっている方へ】
今回、試験的な試みとして、携帯電話が止まっている方でも、大阪と東京・埼玉の方については、フリーWi-Fiから電話をいただけるようになりました。↓のQRコードを入力ください。

【寄付のお願い】
この電話相談会は、フリーダイヤルの通話料等で、毎回、50万円程度の開催経費がかかっていますが、多くのみなさまの寄付に支えられて継続的に実施できおり、心より感謝申し上げます。
寄付口座は次のとおりですので、ご協力いただけますと幸いです。

百五銀行 橋南支店
普通預金 504273
コロナ災害を乗り越えるいのちとくらしを守る相談会代表田中武士

【主  催】コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る なんでも電話相談会実行委員会
埼玉は、反貧困ネットワーク埼玉(連絡先:弁護士猪股正 048-862-0355/埼玉総合法律事務所)など

*チラシのダウンロード→ こちら




10/14(木)日弁連人権大会「人口減少社会を乗り越える地域再生の社会保障~地域で安心して暮らすために~」

 日弁連が10月14日、人権大会を開催します。
 当事務所の弁護士猪股正が、シンポジウム第3分科会の事務局長を担当しております。
 無料で視聴できますので、是非、ご参加ください。

 日弁連ホームページは、こちら

 貧困・格差が拡大する社会情勢の中で、地方がますます衰退し、自治体が公共サービスを担うのが困難になっている状況や、人口が減少し低密度化する地域の効率的な運営のため公共施設等の機能を地域の中心部に集中させる政策等を進める動きには、地域における生存権保障や憲法が保障する地方自治制度の根幹に関わる重大な問題があります。

 本シンポジウムにおいては、公共サービスの提供機能が低下する地方自治体の現状、地域における社会保障の危機に目を向け、その要因を考えます。その上で、多様な地域の個性を活かし地域を再生していく各地の様々な取組等を参考にしつつ、住民の生存権を保障し、憲法の趣旨に適った地方自治を実現するにはどうすればよいのか、コロナ禍を乗り越え、危機に強く、誰もが地域で安心して暮らすことができる社会を地域から構築する方策等について、皆様と共に考えたいと思います。

コロナ禍のためオンライン開催となりますが、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

【日時】2021年10月14日(木) 12時30分~18時00分
【内容】
 ▶ 基調講演
   「人口減少時代の自治体政策」
    中山 徹氏(奈良女子大学大学院人間文化総合科学研究科教授)
 ▶ 第1部 特別報告・日弁連基調報告
   特別報告1 橘田亜由美氏(医師。東大阪生協病院院長)
   特別報告2 藍野美佳氏(元広島県竹原市婦人相談員)
   特別報告3 平澤文江氏(旧静岡県磐田郡水窪町・現浜松市、NPO法人まちづくりネットワークWILL理事長)
   特別報告4 濱中香理氏(島根県隠岐郡海士町役場人づくり特命担当課長)
   特別報告5 吉川真嗣氏(新潟県村上市。むらかみ町屋再生プロジェクト会長)
 ▶ 第2部 パネルディスカッション
  (パネリスト)
   伊藤周平氏(鹿児島大学法文学部教授)
   上山隆浩氏(西粟倉村役場地方創生特任参事)
   岡田知弘氏(京都橘大学経済学部教授・京都大学名誉教授)
   高端正幸氏(埼玉大学人文社会科学研究科准教授)
   山﨑晴恵氏(兵庫県宝塚市長)

   視聴用URL  https://www.youtube.com/channel/UC9GylTffkHWuPcIxtkExsVg
バーコードはこちら

お問い合わせ先 日本弁護士連合会 人権部人権第一課
TEL:03-3580-9501

チラシのダウンロード⇒こちら




【コラム】人生を左右しうる資格(弁護士鈴木 満)

弁護士として携わらせていただく事件の中には、依頼者の方の人生に関わる事件が多いですが、外国人の在留資格に関する事件も、そのような事件の1つです。

在留資格とは、外国人が日本に適法に滞在するために必要な資格です。在留資格がないことで、夫婦や親子が別々の国に引き裂かれてしまい、時には、二度と日本で一緒に生活することはできなくなるなど、在留資格を得られないことは、大きな不利益を生じさせることがあります。

私が携わった事件の中には、在留資格の取得・変更が困難と思われても、在留資格を得ることができたものもありますが、達成感よりも、本当に良かった、という安堵感の方が強かったです。

在留資格には、複数の種類があり、それぞれについて取得・更新・変更するための要件が決まっています。
在留資格に関する申請は、出入国在留管理庁などの行政側に行うのですが、抽象的な要件があったりして、要件を満たすかどうかの判断には、行政側に広い裁量があります。行政側の判断を裁判で争った結果、在留資格が得られる場合もあります。

在留資格は、外国人の人生に大きな影響を与えうるものであるため、要件を具体化するなど、行政側の判断が恣意的なものにならないようにすべきです。

先日、廃案となった、出入国管理及び難民認定法、いわゆる、入管法の改正案は改悪であるとして多くの反対がありましたが、外国人の人権救済につながる意味での見直しは、行われていくべきだと思います。

弁護士 鈴木満

(事務所ニュース・2021年夏号掲載)




【コラム】離婚事件(弁護士南木 ゆう)

弁護士になって様々な事件に携わらせて頂いていますが、私が女性だということもあり、女性側からの離婚事件をご依頼頂くことが多いです。

社会に目を向けると、教育の場面で、入学試験に男女の合格点の差が設けられていたり、婚姻においては、夫婦同姓を強制している日本の法制度の問題、育児においては、母親に偏重する日本の育児習慣や育休制度の男女差別の問題など、社会のあらゆる局面で放置され続けてきた男女不平等の問題が山積しています。
今は、結婚後も仕事を続ける女性がほとんどですが、出産を機に退職をする、あるいは子育てのために時短勤務にしたり、負担の軽い仕事に転職するという女性は少なくありません。このような場合、女性側は簡単に離婚を決断することができません。自身に経済力がないことから、配偶者から酷い扱いを受けたとしても耐え続けるしかないと思ってしまうのです。

彼女たちは、毎日家族のために必死に家庭内で働いています。しかし、そんなことは当然だと言わんばかりの夫の態度。このような人に、いざ離婚を突きつけると「寝耳に水だ。」とか「家事をろくにやっていなかったくせに。」等と言ってきたりします。
離婚事件が解決したときに、最初思い詰めて相談にいらしたときと見違えるような晴れやかな表情をしている彼女たちの顔を見ると、私も何より励みになります。今後も微力ながら、家庭内の不平等で苦しんでいる女性が少しでも救われるように積極的に離婚事件に取り組んで参ります。

弁護士 南木ゆう

(事務所ニュース・2021年夏号掲載)




【コラム】選挙供託金違憲訴訟のご報告(弁護士鴨田 譲)

現在、我が国では、国政選挙に立候補する場合、衆議院・参議院いずれも選挙区で300万円、比例区で600万円という高額の供託金を納めなければならず、しかも、得票数が一定以下の場合には没収される制度になっています。埼玉県在住のA氏は、平成26年12月に行われた衆議院小選挙区選挙に立候補しようと思い、立候補に必要な各種書類を揃え、提出したものの、小選挙区の立候補に必要な300万円の供託金を用意することができなかったため、同選挙に立候補することができませんでした。そこで、選挙供託金違憲訴訟弁護団を結成して、私もこれに参加し、同制度を定めた公職選挙法の規定が立候補の自由を保障する憲法15条1項等に違反する憲法違反の規定であるとして、国を被告とし、平成28年5月に東京地方裁判所に提訴しました。

我が国の選挙供託金制度は、大正14年に男子普通選挙制が実施された時から始まります。この制度が導入された表向きの理由は、売名候補者又は泡沫候補者の立候補を防ぎ、選挙の混乱を少なくし、併せて選挙が誠実厳正に行われる点にあるとされていました。しかし、実際は、無産政党(無産者)の議会への進出を抑制することに真の目的がありました。

実は、供託金制度は世界的に見ると当然のものではありません。OECD加盟国35カ国(調査当時)中23カ国では供託金制度が存在せず、供託金が存在する残り12カ国でも、イギリス下院は約7万円、オーストラリア下院は約8万円であり、日本の300万円や600万円という金額は突出して高額なのです。

また、周知のとおり、我が国の貧困と格差の広がりは深刻で、このような現状を考えれば、選挙区300万円、比例区600万円という選挙供託金制度は、数千万人の国民から立候補の自由という重要な権利を奪う可能性のあるものといえます。

平成28年5月に提訴した本裁判ですが、約3年の裁判を経て東京地裁、東京高裁と続けて敗訴判決(供託金制度を合憲とする判決)が下されました。そこで、弁護団は最高裁に上告をしていましたが、昨年12月に上告棄却決定が下され本裁判は終了しました。裁判自体は終わってしまいましたが、この裁判を通じて供託金に限らず、我が国の選挙制度に様々な問題点があることが分かりましたので、引き続き選挙制度改善に関わっていけたらと思います。

弁護士 鴨田譲

(事務所ニュース・2021年夏号掲載)




【コラム】早期の身体拘束からの解放(弁護士古城英俊)

捜査機関に身体拘束(逮捕・勾留)された人について「悪いことをしたのだから逮捕されて当然」と思われるかもしれませんが、住むところがあって、逃亡する疑いや証拠を隠す疑いがない場合にまで身体を拘束することは許されません。

弁護士になってから多くの刑事事件を担当しましたが、不当な身体拘束に対する弁護活動に力を入れてきました。なるべく早く接見(留置されている人と面談すること)に行き、被疑事実、身体拘束が続くことによる不利益などを聴き取り、身体拘束からの解放の糸口を探します。逮捕されたばかりで勾留前であれば、「勾留するな」と検察官に意見を述べ、勾留後は、勾留決定に対する不服申立て(準抗告)をするのが弁護士の仕事です。

弁護士3年目の頃の事件のことです。軽微な事案でしたが、知人が被害者のため、勾留される可能性が高かった事件です。配点を受けた日の夕方、被疑者に接見して謝罪文を書いてもらい、すぐに被害者の連絡先を警察から聴き取り、その場で電話して示談交渉のお願いをし、その足で被害者の自宅に赴き示談を成立させることができました。示談書は、持っていた便せんに手書きで作成し、被害者に署名押印してもらいました。翌日、検察官に意見書を提出したところ、勾留請求されずに釈放となりました。数時間走り回った成果が出てほっとしました。

これからも不当な身体拘束に対してフットワーク軽く弁護活動をしていきたいと思います。

弁護士 古城英俊

(事務所ニュース・2021年夏号掲載)