時間をつくる (弁護士 古城 英俊)

20年ほど前、荒川土手をサイクリングしていると、ロードレーサーに乗った60歳くらいのおじさんから一緒に走ろうと声をかけられたことがあります。スピードも速く、おじさんは元気で活き活きとしていました。荒川土手にはよく走りに来るのか、と聞かれ、なかなか時間がなくて、と答えると、「時間はつくるもんだよ」と。そのときは、そうは言っても司法試験の勉強をしていて忙しいんだから、と心の中で言い訳をしていました。

弁護士になってからは、夜遅くまで仕事があり、体を動かす時間もなく、運動不足のまま7年が経ってしまいました。これまでも運動不足を反省し、何かしようと思っていましたが、気がつくと、仕事で忙しいから、通勤時間が長いから、などということを理由に、何もしないままでした。

昨年末、今年1月の駅伝大会に誘われ、それをきっかけに走り始めました。あのときのあの言葉を思い出し、なんとか時間をつくっています。久しぶりに走ると、自分の体の重さを実感……。走って汗をかくと、気分も良くなり、体も軽くなった感じがします。仕事も良い方向に向かうと信じて、今年は体を動かす時間をつくろうと思います。

弁護士 古城 英俊