マイナンバー制度勉強会

先月、埼玉弁護士会主催のマイナンバー制度勉強会に行って参りました。

講師は、共通番号いらないネットの白石孝氏、「マイナンバー制度の仕組みと問題点」というテーマでした。
印象に残ったのは、韓国での被害実態です。
住民登録番号制度が導入されている韓国では、個人情報の大量流出、成りすまし被害が深刻化しています。
2008年から2014年までの7年間で、わかっているだけで2億3719万人分の個人情報が流出しているそうです。韓国の人口は約5千万人ですから、一人につき4~5回漏れていることになります。
例えば、健康保険公団の職員を介して、結婚前に相手の病歴などの個人情報を盗用するのは、珍しいことではないそうです。そんな状況なので、大統領一家の個人疾病情報は、健保公団のデータベースには入っていないとか。

日本では、政府がロードマップなるものをつくって、マイナンバー制度のさらなる拡充を狙っています。導入当初は、社会保障、税、災害対策分野に限定されていますが、最終的には、生体データ(顔認証)まで紐付され、オリンピック会場の入館規制にも使用される予定とか。ちょっと怖いなと感じます。
情報が紐付されればされるほど、ハッカーにとって、番号の価値は高まります。政府は「中間サーバをおいて符号化するから安全」と説明していますが、むしろ世界中のハッカーがその中間サーバを狙っているそうです。

人が暮らすうえでは、効率より安全の方が大事です。
国民のひとりとして、この制度について、もっと知る必要があると思いました。

 

事務局 荻原

 

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