武富士被害対策埼玉弁護団(弁護士 月岡 朗)

弁護士 月岡 朗

 消費者金融大手の武富士が昨年9月に経営破綻したことをご存じでしょうか。

 武富士の経営破綻を受け,去る6月30日に武富士の創業者武井一族の責任を追及する裁判を提訴しました。

 この裁判は,武富士の経営破綻により,これまで利息制限法の上限を超えて払わされてきた過払い金の返還を受けれなくなった被害者が、過払い金により作られた資産を持つ武富士創業者一族に対して,損害を賠償するよう請求する裁判です。

 お金を払いすぎたときに,お金を返してもらうことができます。相手が払いすぎと知っていたなら,なおさらです。

 今回の武富士は払いすぎと知りながら,さらに法律上許されない利息を取り立て続け,被害者にお金を払いさせ続けさせてきました。それにもかかわらず,会社の経営を立て直すために,払いすぎていたお金は2%程度しか被害者に返ってこないことになります。その一方で,被害者の払いすぎたお金により武富士一族は日本でも有数の資産家です。

 ある被害者の方は,「自宅を売ってまで,武富士にお金を取立られたのに,払いすぎだったと言われて,今度はお金はあるのに払いすぎの分も返さないなんて本当に悔しいです」と言いました。払い過ぎのお金の取立のために不安や恐怖を感じた方もたくさんいます。あんまりではないでしょうか。

 裁判の当事者は,日本全国で約900人,埼玉県だけでも220人を超え,今も裁判をしたいという連絡をいただいております。武富士にお金を払いすぎていたという方のご連絡お待ちしております。