埼玉総合法律事務所

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今週の埼玉総合

ねこ(弁護士 伊藤 明生)

弁護士 伊藤 明生

小さいころ,うちにねこがいました。でも,ほとんど記憶が無く,風呂敷にねこを包んで,かわいがっていたような覚えしかありません。家族によると,あまりに私がねこに夢中になっていたらしく,ねこを飼うことは私に良くないと,捨ててしまったらしいです。可哀想なことをしました。このことは,3年前に知りました。1昨年,4ヶ月間の入院後,退院して,久し振りに自宅に帰ってきた際,当時飼っていたねこには,随分癒やされました。そのねこは,最期まで私を癒やしてくれました。「幸せになりたければねこと暮らしなさい」という本があるのですが,そのとおりと,思わず頷きました。そんな猫たちのためのTNRというボランティア活動を紹介します。

ねこは1回の出産で平均5匹のねこを産むため,外で暮らすねこをそのままにしておくと,3年で2000匹も増えてしまいます。それでは,外で暮らすねこも,人も幸せになれません。そこで,ボランティアの人たちがTNRをしています。Trap(つかまえる),Neuter(不妊手術),Return(もといたところに戻す)という活動です。戻された猫には目印として耳にカットが入っていてさくら猫と言われています。

今うちにいるねこたちは保護された子らで,うち1匹はさくら猫でした。今,その子たちに毎日癒されて,リハビリ頑張っています。

多くの方々,そしてねこたちに励まされています。ありがとうございます。

生きる手がかり(弁護士 猪股 正)

弁護士 猪股 正

 息子が、先日、修学旅行に行き、本当に楽しかったそうだ。よかったとホッとしつつ、同じ高校に通って踏み跡を残した申し訳なさや胸の痛みを感じる。修学旅行の思い出は「歯を食いしばれ」の後のビンタと謹慎。ありがちな、未熟さゆえの行動で、迷惑をかけた同級生や先生に今は恥ずかしい思いでいっぱいである。高校時代、バスケットだけは一生懸命で、レギュラーからはずれた挫折感は大きく、修学旅行も、その時期の苦しく切なく恥ずかしい思い出の中にある。

 当時、倫理社会の授業で、山本周五郎の「赤ひげ診療譚」が課題に出た。斜に構え、よく言えば何かに反抗し、押し付けられた課題などは素直に受けたくないひねくれ者だったが、この本に強く心を揺すぶられ、以来、高校、浪人時代を通じ、山本周五郎の長編小説を読みあさり、山本周五郎が自分の心の支えになった。

 当時の文庫本が今も手元にあり開くとあちこちに赤線が引いてある。「貧困と無知に対するたたかいだ」「人間を愚弄し軽蔑するような政治に黙って頭を下げるほど老いぼれでもお人好しでもないんだ」「見た眼に効果のあらわれることより、徒労とみられることを重ねてゆくところに、人間の希望が実るのではないか…氷の中ででも、芽を育てる情熱があってこそ、しんじつ生きがいがあるのではないか。」「人間はいいものだが愚かでばかだ」「…人間は人間なんだ」。

 自分を受け入れられず、どうして生きていけばいいのかわからず、先の見えない時代に、生きる手がかりを教えてくれた人たちに、心から感謝しています。

 

先輩たちの姿を見ながら(弁護士 伊須 慎一郎)

弁護士 伊須 慎一郎

 昨年6月から、いわゆる戦争法が憲法9条に違反するという国家賠償請求訴訟の代理人をしています。原告は500人を超えています。法律を作ったこと自体を憲法違反だと争う訴訟で、なかなか難しい裁判です。

 その中でも20代の若い弁護士から80代の大先輩弁護士が、違憲判断を求め、時には熱く(いつも熱いかもしれません)議論を重ねています。

 鈴木経夫先生(元裁判官)は、数年前の新年会で何としても憲法9条を守りたいと仰っていましたが、83歳になられても、弁護団会議に参加されています。丸子警報機事件で賃金格差を是正する画期的な判断をされた北澤貞男先生(元裁判官)は、たった1人でも原告の皆さんの訴えを丁寧に聴き取って、裁判所に伝え続けています。私の妻がロースクールでお世話になった石塚章夫先生(元裁判官)は、権力を憲法で縛るという立憲主義が蔑ろにされていることに対し、裁判で争えないかと新たな問題提起をされています。佐々木新一先生は時々体調が芳しくなさそうなのですが、私が頼りないので毎回の会議に参加され、訴訟進行の舵取りをされます。中山福二先生も体調が優れませんが、私を見るたびに、会議に参加できないことに申し分けなさそうです。

 大先輩が裁判を通じて何とか憲法9条を守ろうとする姿を見て、私も微力ながら、この裁判に力を注いでいます。微力であっても諦めない取り組みこそが憲法9条を守ってきたと信じて。

危険な無策(弁護士 髙木 太郎)

弁護士 髙木 太郎

 トランプ大統領の来日で、日米首脳の間で北朝鮮政策に関し「すべての選択肢がテーブルの上にある」ことが再確認された。アメリカが北朝鮮の核攻撃施設を先制攻撃することもありうるのだ。

 米統合参謀本部が「北朝鮮の核兵器を完全に破壊する唯一の方法は陸上侵攻」であることを認めた。地上戦しかなければ、アメリカの圧倒的戦力を投入しても制圧に数日以上かかることは明らかである。この間に、北朝鮮は断末魔の反撃で核を含むミサイルをソウル、東京に発射するだろう。迎撃ミサイルは半分以下の確率でしか北朝鮮のミサイルを撃ち落とせない。地上戦で多数の死者が出るばかりではなく数百万の市民が被害を被ることになる。これを防ぐ手立てはない。さらに、緊張関係が高まれば、偶発的な事件から戦闘が始まり同様の展開になることもありうる。

 だからこそ、米軍人も含めて、交渉が大事だと繰り返しているのだが、日米首脳は聞く耳を持たない。米首脳は世論対策と武器売り込みか。強いことを言っていれば支持する人が一定数いる。危機をあおって武器を売り込めば軍需産業の支持もさらに得られる。日首脳は・・・。強さを誇示する世論対策、そして世論の支持が細ってきた今、米のポチでいることが生き残りの唯一の方法だからか。

 先制攻撃、偶発事態が起こらないことを祈る。

共生(弁護士 牧野 丘)

弁護士 牧野 丘

 昨年5月の憲法ミュージカル「キジムナー」の中で語られているのですが、植物の「花」が誕生したのは、恐竜の時代よりもあとだそうです。花が生まれ、蜜を持ち、その蜜を求めて虫が集まる。おいしい蜜を吸ってお腹を満たした虫は花から花へ飛び回って、花粉を体にまとい、草木が繁殖します。「共生」です。「花」が生まれる前にこの世の主だった恐竜たちは、生きるために植物を食べますが、植物の生存には貢献しません。「食い尽くし」の世界。

 私たちの世界は、花の誕生により、「食い尽くし」の世界から「共生」の世界に生まれ変わり、生命の循環を旨としました。

しかし、今、「共生」とは真逆の「弱肉強食」「分断」「差別」がわが国を含む世界を覆う勢いです。約7年前に経験した大震災のとき、わが国では「絆」という言葉があれだけはやったのに。

 「共生」も「弱肉強食」や「分断」も、実は、両方とも「生存」のための手段です。私たち人間が選択するべきはどちらなのか。またその選択を全うするためにはどうしたら良いのか・・・。地球の歴史では既に決着がついている話ですが。

 私たちの日本国憲法は、「共生」という理念が全体に練り込まれていると考えています。ですが、「共生」は決して甘い理想などではありません。人類の生存に欠くことのできないもので、それがゆえに時に我慢や忍耐を伴います。この1年、憲法のことを深めてみませんか。

子どもたちの未来のために(弁護士 梶山 敏雄)

弁護士 梶山 敏雄

 私どもの事務所があるビルの1階に昨年「保育所」が入居してきました。

 初めは脇を通るとドア越しに響いてくる子供達の泣き声などが気になっていたのですが、最近、昼どき、ビル玄関に出入りするときに道路側から保育所の中の一部がガラス越しに見えて、床にいくつも並べられた小さな布団(ベッド?)の上に寝ている園児たちの、沢山の小さな可愛い足の裏がこちらに見えるのです。なんとも言えぬ「ほっこり」した気分になります。

 この子たちがこれから送る長い人生が、平和で、そして人間らしく扱われる社会であるために、北朝鮮問題を口実に武器を売りつけに来たトランプと唯々諾々とそれに従う安倍首相らの振る舞いに、若いママ・パパたちもしっかりと声を挙げて欲しいと思います。

 昨年古希を迎えた歳になり身体のあちこちが悲鳴を上げ始まった私としても、老体にむち打って微力ながらまだ少し努力しなければ、とも思うのです。

それぞれの持ち場で(2018年新年代表あいさつ 弁護士 猪股 正)

弁護士 猪股 正

 先日、20代の2人の女性にインタビューをしました。「どうやって自分を守っていくかに必死で、段々、生活が追い詰められていく感じ」「周りにいるのは30歳になったら死にたいという人たち。病気や働けなくなることを身近に感じている。将来のことを考えると死にたくなるので考えない」「『オリンピッックが終わった後の就職だから最悪だね』という話が出たり」「お金がないと生きられない時代。いったい何のために生きているのかわからない、夢を持てない社会」

 日本の自殺率は国際比較で6位(女性は3位)と高く、特に、若年層ほど深刻で、15歳から34歳までの死因のトップは自殺です。自己責任、不安定な働き方、学費の高騰と奨学金、支えない社会保障。激しい競争に曝され、格差と貧困が固定化し、生まれで一生が決まっていく理不尽な社会。

 しかし、彼女たちは、こうも言っていました。「私みたいな人はどんどんこの社会に生まれ続けている。見て見ぬふりをするのは考えにくい」「ギリギリのラインで働いている人は声も上げられない」「苦しんでいる人がいることを知っているにもかかわらず動かない。そういう人間にはなりたくない」。ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロは、巨大な不平等の増大が許されてしまっており、分断が深刻化し、ナショナリズムや差別が再び台頭し、埋葬された怪物が目を覚ましつつあると社会の危機を警告しつつ、文学という持ち場が持つ力について述べ、私たち自身の小さな持ち場で努力し、最善を尽くす必要があり、私たちを鼓舞し導く若い世代に期待すると述べています。

 今年の日弁連人権擁護大会のテーマの1つは、若者の生きづらさです。文学にも若者にも力があり、法律家には法律家の力があると思います。私たち自身の小さな持ち場で、耳を澄まし、分断の壁が打ち壊されることを信じ、所員一同、努力を続けていく決意です。今年もよろしくお願い申し上げます。

<関連記事・資料>
「若者たちに何が起こっているのか」(中西新太郎著 花伝社)
「高卒女子の12年」(杉田真衣著 大月書店)
OECD自殺率データ
エキタス
「良い作品が分断の壁壊す イシグロ氏ノーベル賞講演」(2017年12月9日東京新聞)
「カズオ・イシグロ氏 単独インタビュー全文」(2017年12月10日NHK)
日弁連人権擁護大会について

謎解き

 

謎を解いて脱出したり、ゴールに辿り着く形式の体験型ゲームに何度か挑戦しました。
いまだに脱出できません。いつまでも部屋に閉じ込められています。
悔しいので、またトライします。

弁護士 德永 美之理

 

大嶋匠選手

 

日本ハムファイターズの大嶋匠選手、
早稲田大学ソフトボール部の後輩です。
今年はプロ6年目ながら一軍での出番がなく、
厳しい立場にありますが、
先日、契約を更改し、
来季も日ハムでプレーできることになりました。

関係者によれば、
ブルペンキャッチャー代わりに契約してもらっただけだ
などという声もあるようですが、
なんとか一軍で結果を出して、
早大ソフト部のレベルの高さを世に知らしめてもらいたいです!

弁護士 佐渡島 啓

 

長時間労働と交通事故

 

最近受任した交通事故に、道路の左端路側帯を歩いていたのに、居眠り運転の車にはねられて何メートルも飛ばされたという事件がある。幸い被害者の命に別条はなかったが、一歩間違えばという事故である。時間は朝、加害者(相手方)は夜勤明けの看護師であった。

他方、過労死の集会で、夜勤続きの若者が帰宅途中に疲労で居眠りし原付自転車の事故を起こして亡くなったという話を聞いた。JRでは、線路の保線工事に従事していた孫請け会社の60代の労働者が夜勤続きの帰り道、居眠り運転で事故を起こし、同乗者4人中3人が亡くなる、という事故が報告されている。

日本の長時間労働は異常な事態。それなのに、働き方改革関連法案には、長時間労働を野放しにする高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の拡大が盛り込まれている。また、長時間労働是正策も、一般の労働者にも年間960時間の時間外労働を許容する内容に過ぎない。改悪を防ぎ、もっと抜本的な長時間労働の是正を実現しなければならない。

弁護士 高木 太郎