「いのちの森 高江」を見て

先日、沖縄の東村高江を題材にしたドキュメンタリー映画「いのちの森 高江」を見る機会がありました。

高江は沖縄本島の北東に位置し、深い森(「やんばる」と呼ばれています)に囲まれた、人口150名ほどの小さな集落です。
そこへ、集落を囲むように6つのヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)が建設されようとしており、現在は2カ所が完成・4カ所が工事中です。

何故、ヘリパッド建設に反対するのか・・高江に住む住民の苦労が描かれています。

やんばるの森には、絶滅危惧種や天然記念物・固有種が多く生息しており、木々を切り倒すことでその生態系が壊れてしまう可能性があるのです。
チョウ類研究者の女性は
「木にはたくさんの役割があり、沢山の生き物の棲み処とエサを与えている。」
「木を切ることは、その木を頼って生きるはずだった昆虫たちや未来に生存するはずだった生き物たちのいのちを奪うことになる」
「壊すのは簡単だけれど、元に戻すのは難しい。」と語っています。

また、森を切り開くことによる自然・環境破壊のほかにも、オスプレイの騒音・低周波による人体への影響も懸念されており、高江に住むある女性は頭痛がひどく1時間は症状が消えないそうです。

驚くほど低空を飛ぶオスプレイに、墜落するのではないかと怯え、騒音で眠れぬ日々が続き、更には低周波による体調不良に悩まされる日々。
そんな環境では子供にも良くないと、子どもを連れ隣村に避難し、家族が離れ離れで暮らしている家も少なくありません。
今後、ヘリパッドが全て完成すると、年間4000回もの訓練が実施されます。
今よりも状況が悪化することは目に見えており、高江の住民はもう高江に住めなくなってしまうと不安をかかえ、それでもどうにか自分たちの家・森を守ろうと毎日奮闘しています。

自分の家・故郷が同じようになくなってしまうとしたらどうするだろう。
毎日騒音で眠れなかったら。
悲しい、ツライ・・・でも、同じように声を上げることは出来るのだろうか。
色々なことを考えさせられます。

事務局H

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