ロックンロールミュージック(弁護士 梶山 敏雄)

弁護士 梶山 敏雄

今から丁度50年前の1966年6月ビートルズの日本公演が武道館で行われました。
上京して大学に入学した年です。
大学紛争は激しくなりつつあり、70年安保を控えて騒然とした雰囲気があった時期でした。
「あんな軟弱なグループなんて」と興味はなかったのですが、破格な賃金に惹かれて今思えば幸運にも3日間も会場警備のアルバイトをやったのです。
中高生の女の子たちが入口前に一列に座り込んで「入れてください」と泣き叫ぶのをスクラムを組んで阻止したり、会場内で気絶した子を運び出したりしました。

それ以降ますます激しくなる大学紛争と共に、あのような熱狂的な若者達のエネルギーの発露は、一つの時代の変わり目を映し出していたと思います。
「体制側にいる大人達は若者が集まって熱狂的に声を挙げることに言い知れぬ恐怖心を抱いた」などの論評も後日ありましたが、現在の平和を叫ぶSEALDsなどの行動を見ると、あの時の高揚した気分を思い起こさせてくれ、日本の行く末にわずかでも希望を抱かしてくれます。
大絶叫のために演奏の内容は殆ど聞き取れませんでしたが、出だしの曲「ロックンロールミュージック」だけは、なぜか鮮明に記憶に残っているのです。

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