同い年(弁護士 古城 英俊)

弁護士 古城 英俊

今年、当事務所は、開設40周年を迎えますが、私も現在40歳です。当事務所と私が同い年であることを思うと感慨深いものがあります。

当事務所に入所以来、日々の業務以外の仕事や行事に何度も参加させていただきました。その中で一番印象に残っていることは、生活保護についての市民向けの講演をさせていただいたことです。昨年の5月後半、人気お笑い芸人の親が生活保護を受給していたことが報道されて以降、生活保護に対するバッシング報道が続き、8月には内閣が生活保護費を削減する方向を打ち出しました。生活保護水準の引き下げが待ったなしの状態にあるということで、生活保護制度を正しく知ってもらおうと、生活保護制度についての講演をさせていただきました。生活保護制度は生存権を保障する憲法25条を具体化した制度であり、生活保護水準は、地方税の非課税基準、介護保険の保険料などの減額基準、就学援助の給付対象基準などを定める際の基準となっています。生活保護水準が引き下げられると、生活保護受給者のみならず、生活保護を受給していない市民の生活にも大きな影響を与えるのです。このような大事なことを国民の意見を聴くことなく決定されることは許されることではありません。

初めての講演でしたが、憲法の価値を実現する弁護士としての仕事を経験することができ、一つ成長できたような気がしました。今後も、当事務所とともに成長していきたいと思います。

※ 日弁連発行の生活保護制度に関するパンフレット等
PDFチラシ「あなたの暮らしも危ない?誰が得する?生活保護基準引き下げ」(2012年11月)
PDFパンフレット「今、ニッポンの生活保護制度はどうなっているの?」(2012年7月)
生活保護制度に関する冷静な報道と慎重な議論を求める会長声明(2012年6月14日)

 

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